【人の欠点や苦手な人を変えたい】マインドフルネスな方法




心も体も健やかで絶好調な時は、全てが輝いて見えますね。人間関係も良好。仕事だって順調。良いことが次々に訪れればそれは嬉しいですよね。ずっと続いて欲しい。と願うはずです。

ところが、人間不思議なもので良いことが続くと今度はそれをいつか失ってしまうのではないか。今度は何か予期せぬ不運がやってくるのではないかと自分で新たな心配を作りだしていきがちです。もしくは、何か小さなことに急にムカッとして、それをキッカケに一日中その感情を引きずってしまう事も良くある話ですね。



ーポジティブとネガティブはコインの表と裏ー
私も以前はちょっとしたことでチクショーと思うことがありました。自分でも驚くほどのスピードで感情があらわになるのです。背後から自転車で向かってきた人にとって邪魔な位置にいたのでしょう。すれ違いざまに『チッ!』と舌打ちをされた瞬間にチクショーが現れました。その直前まで穏やかな気持ちでいたのにです。

結局ポジティブもネガティブもコインの裏返しみたいなもので、不平不満や心配事、はたまた怒りといったネガティブがポジティブの背後から急に顔を出すと言う事は珍しくありません。




(さっきまで大好きなケーキを前にワクワクしてたのに、彼女からLINEで色白の彼が出来たと言われて呆然のアンディさん)



ー不平不満を作りだすのが私たちの癖ー
人間はどうして不平不満や心配事、悩みを作るのが上手なのでしょうか。ポジティブに考えていけば良いんだよ。と言われてもあまりにも怒りや落ち込みが激しいと、それはなかなか難しいですね。それ以外にも、ぐったりと疲れている、性格的に出来ないという人も多い事と思います。

そして『ポジティブに考えることの出来ない自分』というものに対して、『私はなぜこんなにもポジティブに考えることの出来ない人間なのだろう』と責めてしまったり、誰かと比べて落ち込んでしまうなど、またしても新たな悩みを作りだしてしまう事は珍しくありません。思考や感情を客観的に見てコントロールせず、心のおもむくままに暮らしているとエンドレスに様々な問題が湧き出てきます。



ーどうしたら自分も人も変えられるだろうー
でも、そんな自分を変えたいのならマインドフルネスな考え方では【全てはあるがままに受け入れる】です。これは自分だけでなく、家族や友人の嫌だな、変えて欲しいなと感じる部分に対しても全く同じです。




(今ごろ、色白の彼と砂浜で楽しく過ごしているのかな、、とアンディさんの頭の中)



いつもは穏やかな関係性があったとしても、何かの拍子にコインの裏返しが起こることがありますね。『なぜ分かってくれないのだろう。』 『前にも直してほしいと注意したのに全然変わってくれない。』なにかをキッカケに不平不満が目覚めます。そんな時は自分や家族、友人を無理に変えようとせずに【今】【あるがまま】【考えるまま】にしておくのが大きな変化を与えるためにはとても重要だとマインドフルネスでは考えます。

それは、【抵抗は抵抗を呼ぶ】からなのですね。変えたい、どうにかしたい。と思えば思うほどに、なかなか変えられない自分や家族にイライラしていきます。力技でどうにかしようと圧のある話し方をしてしまったり、嫌味を言って自己嫌悪のループにハマってしまったり、感情のおもむくままに伝えても相手も感情的になるばかり、それに、ご存知の通りなかなか人は変わりません。もちろん自分だって難しいのだから。。もうふて寝でもしたくなります。







ー人は変わらない。だから受け入れる。するとなぜだか自然と変わってしまうー
自分や周りの人の何かを変えたい。どうにかしたいと思ったときには、一度それを全て受け入れます。『受け入れることなんて出来ないよ。だってあの人のおかげでひどい目にあってるんだから。』そんな気持ちも受け入れます。

受け入れるというのは、許すこととは少しニュアンスが違います。ひどいことをされて、謝られてもいないのに全てを許しなさいよ。と言われてもそれは無理な話です。でもそうではなくて、事実として起こったこと、それに対して湧き出てくる自分の中の言い分や思考、さらにはその下にある感情を全てあるがままに観察すると言う事です。受け入れるとは、距離をとって第3者目線で落ち着いて見てみようと言う事です。

それはまるで「⚪︎⚪︎さんが、こうだって言うからやってみたけど、大変な目にあったんです。そして私はムカっとして、どう責任をとってもらおうかと思っているんです。」と言う説明を聞いている側に立つイメージです。とても静かに頷いているだけの存在として。

ここで、一つ気が付くかもしれません。そしてマインドフルネスではとても大切な事なのですが、【されたり言われたりした事】と【それに伴う感情】は別の物なのです。例えば

①⚪︎⚪︎さんが、こうだと言うからやってみた → 大変な目にあった、ムカっとする、責任を取らせたい
②⚪︎⚪︎さんが、こうだと言うからやってみた → 結構難しくて自分には合ってないかなと気が付けた、他に良い方法をまた探そう

このように、人によっては同じ人に同じことをされても全く違った反応を示す、全く違った印象を持っているという事は良くありますね。まさに、【されたり言われたりした事】と【それに伴う感情】が別物であるという事なのです。

されたことに対して湧き出てくる反応や感情に、良い・悪いというレッテル張りをするのをやめて、まずは距離を取ること。第3者のようなイメージです。そしてそこから今度は、少しずつフォーカスを自分を安心させてくれるもの、心地良さへずらしていきます。



例えば、ゆったりとした呼吸を味わってみたり、大好きな温泉に浸かって「はぁ〜」と体が緩んでいるイメージ、ゆっくりお茶を味わう、音楽を聴く、香りの良いハンドクリームなどをゆっくり塗ってみるなど、あなたを癒してくれる心地良さへフォーカスをずらす事です。これがこの人を変えたい。変わって欲しい。と思ったときに相手に変化を強要せずに解決していくコツになります。自分の短所を変えたいと強く感じる時も全く同じ方法です。

そんな事で、変わるわけないでしょう。そう感じてしまうかもしれません。私も腑に落ちるまで少し時間がかかりました。でも、変わってしまうのです。それはなぜなのか、それは心地良さに意識が向かうと自然とリラックス、ゆとりが心に芽生えるからです。

リラックス、ゆとりの中に「あっ、あれはこう解釈すると私の心が安心する」と気づきが生まれたり「あの人にこういう言い方でアプローチするともしかしたら聴く耳を持ってくれそう。」とアイディアが湧いてきたり、はたまた心地良さですっかり「どうでもいっか!」と言う楽観的な気分になっているかもしれません。心地良さに浸ることで心が満たされて、欠点そのものに寛大になれることもあります。寛大になるということは、もうフォーカスが欠点=不満からズレているということです。




(アンディさんは、とりあえず寝ることにした)



相手を変える、すでに起こった出来事をくつがえすという事は難しいですが、心地良さへのフォーカスにはとてもパワーがあります。自分が心地よくなっている事で、とても自然な形で相手もリラックスしてまるで別人のようになることも珍しくありません。まさに類は友を呼ぶ、引き寄せとも言えます。

こういうとスピリチュアルのように聞こえるかもしれませんが、仕組みは至ってシンプル。繰り返しになりますが、心地よく過ごしていると、自分の心が満たされて優しい気持ちになり、ゆとりが生まれるのです。すると、嫌だった出来事や相手に対する受け止め方にも自然と変化が起こります。捉え方を変えようと頑張らなくても勝手に捉え方が変わっていきます。この自分の内側(心)の変化が、結果的に相手が変わったように見えるのです。



ー新しいコミュニケーションが始まるー
自分の心の変化によって、今までとは違った感覚で相手を見ることになります。良いも悪いもないニュートラルな気持ちで相手を見ることによって、今までとは違ったスムーズなコミュニケーションが流れ始めるのです。

感情を手放していく事で出来る新たなスペース。心のゆとり。そこに、今までは気持ちにゆとりが無いあまりに目を向ける事の出来なかった【相手の感情】や相手への思いやりの気持ちが自然な形で表れ始めます。

もしかしたら、今までよりもグッと良い関係になるかもしれません。もしくは自然な流れで苦手だった相手はどこかへ引っ越しをしたり部署が変わったりするかもしれません。いずれにしても何かどんよりと滞っていたものがスルッと流れ始めるから不思議なのです。抵抗は抵抗を呼ぶ。穏やかさは穏やかさを呼ぶのですね。




(これは夢? アンディさんの目の前に現れたかわい子ちゃん)



人間の理解を遥かに超えたミラクルのような出来事が、マインドフルネスというシンプルなプロセスによって動き出します。嫌な奴~!!とギリギリ歯ぎしりしながら生きていても良い事なんてありませんよね。顔相は悪くなるし、運も悪くなるし、歯も削れるかもしれません。それこそ、あなたが嫌な奴!と思っている相手の思いのままです。だから、すっきりと気持ちを断ち切ってにっこりとヘルシーに生きていきましょう。



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