#34 やりたい事が見つからない時は、やりたくない事を見つけてみる

新年が始まると、私たちの気持ちはリセットされて何だか違う事をしてみたくなったり、今年の抱負を考えてみたりするものですね。今でこそ前向きにあれもしてみたい、こんなところにも行ってみたいと夢や抱負を考えることが楽しいですが、実は以前の私は「今年の抱負は?夢は?やりたい事は?」と聞かれるたび、モヤモヤして嫌な気持ちになったものです。なぜかって、それはやりたい事がちっとも見つからないからです。何でかって?それは自分よりも家族や他人の意見や状況を大切にしていたからです。その当時はそれにすら気が付きませんでしたが。

きっとそんな人は私だけでは無いはず、そう思って今年最初のコラムにこのトピックを選びました。

やりたい事が見つからないとは一体どういうことなのか、じっくり考えてみると実はやりたい事が見つからない訳ではないのです。ただ、今までやりたい事を何かが原因で実践出来なかった、もしくは自分には実践できないと思い込んで、はなから諦めてしまっている場合が多いのです。

その理由は、実力がない、お金が足りない、家族から反対される、時間がない、そんな立場ではない、自分勝手と思われそう、体力がない、家族の面倒を見なければいけない、友達に向いてないよと言われた、自信がない、過去に失敗した、など様々ですがいずれにしても、 ”ない” という不足のアングルから見ている事がほとんどです。

また、不足のアングルから見ている限り、何をしようとしても不足が土台になっているので心から楽しめません。

多分多くの人が、多かれ少なかれそのような体験をしているのではないでしょうか。これを聞いて「そうか、はなから諦めていただけで、やりたい事と聞かれれば実はあれもこれもあるなぁ。」と見つかっている人の場合は、なぜ諦めてしまったのかを考えて、その原因が見つかれば、今度は意識的にじゃあこうしてみれば少しづつ出来るかも。こう考えるようにすればいけそうな気がする、この時間に少しなら始められそう。と一歩ずつ進んでいくことが出来ますが、やりたい事が見つからないほどにマインドが疲労困憊している時に、それを無理に見つけようとすることはとてもストレスです。

そんな時、どうしたら無理なくやりたい事を見つけることが出来るのかといえば、タイトルに書いた通りやりたくない事を見つけてみるという事が大切だったりします。

やりたい事の代わりにやりたくない事を見つける、、、一見ヘンテコではありますが、私たちは日々やりたくない事を仕方がない、立場だから、常識だからと自分に言い聞かせてどれだけ過ごしているか。ここに目を向けてみて欲しいのです。

ノートに書いてみても良いし、頭で考えてみても良いですが、毎日どれだけやりたくない事をやっていますか?毎週あるやりたくない事はありますか?毎月あるやりたくない事は何ですか?

それを今一度良く考えてみて下さい。あなたは本当に優しくて責任感が強くて、どれだけ頑張ってきたかしみじみ労をねぎらってあげてください。そんな自分にそろそろもっと楽しい時間を与えてあげませんか。羽を伸ばせる自由時間を与えてあげませんか。やりたくない事の中で、誰かに変わってもらえるものがあれば変わってもらう。毎日やっていたけど、もしかして毎日しなくても良いかも。どうしてもやらなければならない事は、それを頑張ったら小さなことでも良いから自分を満たすご褒美をあげる。そんな風に一つ一つじっくり考えて、なるべく自分に優しい生き方が出来るようにアレンジしてみてはいかがでしょう。人は新しいルーティーンに不安を感じてしまうものですが、自分が少しでもいい気分で過ごせることは大切です。私たちはこのいただいた命の限り、地球を楽しみにやってきた存在なのです。やりたくない事をやって縮こまる為に生まれてきたわけではありません。

自分ばかり楽しんでは良くないと思いますか?罪悪感を感じるでしょうか。

いつも心にフラストレーションを溜め、疲れを感じているとそれはどれだけ隠しても人には伝わってしまうものです。それを感じた他の人はあなたから本当の意味で元気をもらえるでしょうか。勇気をもらえるでしょうか。あなたがくたくたで、本当に誰かの役に立てるでしょうか。人間は動物と同じように「なんとなく」その人のエネルギーを感じ取ってしまうのです。

私はそれに気が付いた時、罪悪感を捨てようと決めました。母親が亡くなる前、私は罪悪感がとても強くなりました。母は苦しんでいるのに私がご飯を美味しく食べるなんて。旅にいくなんて。ショッピングを楽しむなんて。そんなひどい事出来ない。と考えました。でも、ずっとそばで共に座っていれば母は元気になるのか。生命力は私が彼女に与えられるものでは無く、真の癒しはそれぞれ本人の中にすでにある物なのに。そもそも自分を押さえつけて、私と言う人格は一体いつ誰が癒してくれるのか。今この瞬間私は幸せ?。。。本当にこれで母の役に立っている?。。。多分、私の空元気は母にも伝わるし、それには何の力も無い。何かが違うとその時悟りました。

その頃の私はまさにやりたい事など一つも見つかりませんでした。でも、きっと今だけ。私だってなにかやりたくて生まれてきたのだから。これからは母の分まで私は本当の自分の気持ちを大切に、やりたい事をなんだってやろう。母からせっかく分け与えてもらった命なのだからと心に強く決めました。

でも、やりたい事ってなんだろう。モヤモヤしていたその時、誰かが話していた事が耳に入ってきました。「人はやりたい事、好きな事を探すのに夢中だけどこれが意外に難しい。だからやりたくない事、嫌いな事を探せばいいんだよ。」という話でした。これだ!きっと本当の私がシンクロを起こしたのだなと感じました。

私たちは先述したように、不足や不満、無い、嫌いにはとても目が行きがちです。だからやりたくない事、嫌いな事探しはとても簡単なことなのです。

嫌いが見つかると自然とその反対である好きは見つかります。
例えば、”人混みが嫌い”ならあなたは”ゆったりとした静かな場所”が好きという事。
“一人”が嫌い”なら”人と一緒”が好き
”同じ場所は退屈”なら”あちこち旅するように暮らしたい”
”寒いのが嫌い”なら”暖かな場所”が好き
”干渉されたくない”なら”自由でありたい”
”早起き”が苦手なら”夕暮れの雰囲気”が好き

こんな感じで、実は自然に自分の好き、やりたい事が見つかっていったりします。また、これらを組み合わせてみるとどんなライフスタイルを送ってみたいのかが見えてくることもあります。

例えを組み合わせてみると
【暖かく静かな場所を自由に旅するように誰かとゆったりと過ごしたい。そんな素敵な場所で夕暮れの時間を大切にしたい。】これがあなたのやってみたい事になるかもしれません。

それが見えてきたら、今度はいつもの癖で「そうはいってもそんなの夢。今の自分には難しい。」と諦めムードになってしまうかもしれません。

でも、今までだって、なんでこうなったのか全く分からないけどなった素敵なことや、どうしてこの人と出会う事になったのか訳が分からないけど出会えたこともあったでしょう。

だから、そのやりたい事もなんだか分からないけどやれるようになっていた、という事だってないとは言い切れません。諦めず、かといって絶対に!と力まず、心の中で味わい楽しむ。今、ここでそれを考えて良い気分になる。モヤモヤした”今ここ”を繰り返す事に比べれば、それだけでもとても幸せなことではありませんか。それは妄想と言われるかもしれません。でも、妄想であっても良い気分になれるなら良いのです。だって、願いは良い気分になった時に叶うものなのですから。

あなたの好きな飲み物でも用意して、少しの時間でも妄想を味わってみたらきっと気分が良くなります。そして、そこから少しずつやれる事を始めてみれば、あなたの何かが変わってきます。あなたが自分で変えたのです。あなたには十分その力があります。

I feel good.  全てはここから始まります。

良い気分になるアイディア

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